青々会報94

新たなる3年間に向けて

<青々会報 平成21年10月15日>

 この9月30日で一期目の学長任期が終了します。この間、全国の青々会連合会総会に出席させていただき、皆様から心温まるご支援のお言葉を戴きました。心より御礼申し上げます。引き続き、10月1日より3年間、学長を務めますので、よろしくご指導ご鞭撻の程をお願い申し上げます。
 この3年の間に、今日の本学の地位と姿をもたらした方々が亡くなられました。衞藤瀋吉学長、瀬島龍三理事長、夜久正雄教授・教養部長(在職当事の役職)と、どの先生も教職員や学生の精神的支柱であり、存命されているだけで安心感がありました。同様に、近年は多くの教職員がご退職され、これからも暫くは続きます。また、青々会におかれても大幅に役職者が交代しています。私事になりますが、両親が亡くなったとき、経済的その他あらゆる意味で頼る存在でなかったと思っていたにも拘わらず、コンパスの軸が親から自分に変わったことを強烈に感じました。故郷が無くなり、自分で新しい城や世界、あるいは故郷づくりをしなければと思ったものです。本学の支柱であった先人を失ったことと、ある意味では同じような感触です。自分たちで新しい世界や城、あるいは拠り所となる母校を構築していかなければなりません。
 さて、大学教育に対する社会の要請に応え、いろいろと手掛けてきましたが、教育内容の充実や新組織・新制度の構築などさらに推進すべきことは多々あります。教育内容に関しては、一部の学部はその特徴をより鮮明に打ち出しつつあります。国際関係学部での英語能力の目標設定、法学部での公務員を大きなターゲットとした教育内容への改革などです。また、FD(全学的授業改善)も一定の活動を行っていますが、今後はより具体的な活動として取り組まなければなりません。FD研修会などを実施し、多くのヒントを得ましたが、それらの中でこれはと思うもの、具体的に発展させていかなければなりません。また初年次教育、日本語や外国語を初めとする基礎学力を効果的に向上させるような仕組みなど教育内容を見直し、具体的に発展・充実させていかなければなりません。
 他方で、学部・学科などの新組織、あるいは新制度など外形的面においても、より具体的な改革を進めなければなりません。今年4月には、経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科がスタートしました。受験倍率なども他学部と同じであり、準備万端、順調に滑り出しました。他大学の新設事例からみると、とくに2年目が重要で、引き続き受験生から大きな関心を持ち続けることが出来れば、社会的にも市民権を得たと言えます。日本の国際観光はアウトバウンド(海外旅行)がインバウンド(訪日旅行)を圧倒しており、政府はその収支を改善すべく、そして、より本質的に日本の魅力を海外にアピールする必要から、「ようこそ!ジャパン」キャンペーンを2003年にスタートし、2010年には訪日外国人旅行者数を倍増の1000万人にする計画を推し進めています。このようなことからも、ホスピタリティ・マネジメント学科は、現在の社会の要請に沿った本学で最も実践的な教育を内容とする学科です。

 今年9月には、中国大連外国語学院から25名の編入学生を経営学部で受け入れました。以前より、大連外国語学院から一般公募で一定数の編入生を受け入れていましたが、今般の25名は、2年後に亜細亜大学に全員が編入学するという両大学の協定のもとで募集し、2007年9月に大連外国語学院日本語学院(学部名)マーケティング専攻に入学した第1期生です。この編入生受け入れに対応すべく、そして今後の本学の国際化に対応すべく、本学の学則の一部を変更し、9月編入学の制度を新たに設けました。この両大学共同によるプログラムは、アジア夢カレッジ・プログラムなどで双方の信頼関係が培われてきたから出来たといえます。留学生の受け入れは本学の教育使命ですが、結果的に、日本政府の推し進めている留学生30万人受入計画にも沿うことになります。
 学生の出身地はかつてと異なり、東京圏に集中しております。地方からすれば一抹の寂しさもあろうかと思います。可能な限り地方からの受験生の掘り起こしを行いますが、本学の立地条件の優位性から都市的なものを内容とする教育に本学の一つの発展領域があるともいえます。この都市的なものをキーワードとする教育あるいは新組織を構築することが、結局は地方から見て魅力的であり、吸引力を高めることになると考えています。
 社会は常に変化しています。それに対応していかなければなりません。しかし、卒業生が築き上げた歴史と伝統は本学の糧であり、建学の精神は普遍的に真理であり、自助の精神に基づくチャレンジ精神は不変であり、母校はずっと存続します。皆さんの母校の発展に今後ともご協力・ご支援を賜り、温かく見守り戴ければ幸いです。
 なお、新型インフルエンザは本学でも発生しています。最初の罹患者は前期試験末に発生しましたので、授業による感染はありませんでしたが、夏期休暇中、一部のクラブ・サークル単位で発生しています。後期授業の再開による感染拡大を危惧していますが、考えられるすべての対策をとっています。青々会会員の皆様におかれましても、くれぐれもご自愛下さい。

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