「是非、就活へのご支援を」
<2010年1月25日号>
年末年始は忘年会や新年会などで何かと多忙だが、正月の箱根駅伝では箱根まで応援に駆けつけた。結果は20位で、今年も出場権をかけた予選会からの戦いとなるが、我らが雑草軍団はきっと逞しく甦るに違いない。同じく、年末年始のなか、全く人気のない大学の学長室や研究室で山のように積み重なっていた書類を整理したが、つい書類や資料を読み直したり、いろいろと考えてしまった。以下はそのひとつ。
10年前に世間は百年紀だとか千年紀だとか言って、来るべき時代に大きな夢と自負を語っていた。今年はその10年目にあたるが、祝福された、あるいは順調にスタートし責任を果たした10年間だったとは言い難い。いつの時代も将来は不透明だが、こと日本に関する限りいろいろな意味で縮小傾向が止まらず、将来への強い不透明感が漂う。例えば、中国の経済規模が日本を抜きつつある。中国をはじめアジアの経済がかつての日本と同様、急速に先進国にキャッチアップしつつあることは理解できるとしても、アメリカ経済の3分の2にも達した日本経済が、いまや3分の1とは何としたことか。アジア経済が元気なことに加え、日本全体が勢いのようなものを喪失し、消沈している。企業が自社の製品を世界の隅々まで売り込んだ時代は終わり、いまでは果敢に海外に乗り出す企業はごく一部である。同様に若者も海外に出ない。海外との関わり無くして日本の豊かさを維持できるはずもなく、これでは、21世紀型市民社会を構築する前提としての豊かさが成り立たない。
若者の貯蓄志向、国内志向が強いと言われる。このような防衛志向を強めた原因は若者自身以外のところにもありそうだ。日本経済の縮小が若者達に集中的に影響している時代でもある。就活、失業率、非正規雇用、非自発的な転職などに関する厳しい現実の中で、若者達に将来の夢を描きたまえとか、世界に雄飛したまえと言い難い。しかし、移民や華僑などは、生活が苦しいが故に夢の実現を求めて海外に飛び出したのである。日本はまだ全体としては豊かであり、不透明な将来に果敢に挑戦するよりも、すねかじりの方がよいのだろうか。世界からみて日本経済の存在感が半分になっても、あるいは、若者にとって不公平感が現実のものとなっても。とはいえ、現4年生は大学までの長い学習期間を終え、いよいよそれぞれの夢の実現のために社会に乗り出そうとしている。就活に残された期間はごく限られてしまった。
本欄を読まれた先輩諸兄におかれましては、是非、本学学生の夢をかなえさせるべく、就活のご支援を切にお願いする次第です。