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戻る「インターナショナル・フォーラム」(第10回)

外部講師を迎え、市民にも開放している「インターナショナル・フォーラム」の第10回が12月2日に開催されました。

当日は朝日新聞社元中国総局長(元論説委員)の藤原秀人氏を講師に迎え、「激変する中国をいかに報道するか」について講義が行われました。

講義では、11月12日の朝日新聞の朝刊を例にいかに新聞の記事の中に中国に関連するニュースがあふれているかについての解説がありました。アジア・世界の中で中国の存在感が強くなる昨今において、関心の有無に関わらず中国のことを学ぶ必要性を指摘。中国のニュースが急増した理由について、経済大国、軍事大国、人口大国であることに加え、共産党独裁国家のもと情報が管理され、アクセスに制限があることを挙げました。取材の対象との接触も困難でありフェイクニュースもあふれる中、情報を的確に取捨選択して正しく判断できる知識を身につける重要性を説きました。

とりわけ中国やアジア諸国との関係性、特に反日感情を理解していくためには、第2次世界大戦当時に日本が侵略した歴史について適切に認識することは不可欠であることを強調しました。

講義の最後には「『亜細亜』大学を名乗るならなお、アジアの中でも特に動向を注視したい存在として、中国のことをきちんと勉強しよう」と学生たちへメッセージをおくりました。

3名の学生からは「プライバシーの権利に関する認識が高まる中で、中国政府による情報統制は継続されるのか?」、「北京大学で2番目に大きいという日本のサブカルを研究するサークルの加盟者はどのような学生か?」、「フェイクニュースを見抜くためにはどうしたらいいのか?」という質問が寄せられたほか、控え室に質問に訪れる学生もおり、テーマへの関心の高さがうかがえました。

次回9日(月)は一般社団法人「more trees」 事務局長の水谷伸吉氏が「世界の森林、日本の森林とサプライチェーン」をテーマに登壇予定です。時間は14時30分で会場は521教室。聴講希望者は直接会場へ。
<2019年12月04日 14時51分>