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戻る国際関係学科の学生が産官学でフードロスに関するワークショップを実施しました

1月24日、国際関係学部国際関係学科の久野新准教授の3年次ゼミ生10人が、クラウドサービスを全世界で提供するIT企業であるとともに社会貢献活動にも熱心な株式会社セールスフォース・ドットコム1の社員4人と合同で、三鷹市の⻄多世代交流センター(にしじどうかん)においてフードロスに関する子ども向けワークショップを開催しました。

本学と包括的連携協力協定を締結している三鷹市では、従来、「食べきり運動」や「フードドライブ2」など、フードロス(食品ロス)関連の活動が盛んに行われています。そうした実績を踏まえ、今回のプロジェクトは昨年11月に学生側から市に企画を提案、数度の協議を経て、同市児童⻘少年課とゴミ対策課の協力を得て実現に至りました。また、久野准教授とのつながりをきっかけに合同運営者となったセールスフォース・ドットコムの社員から企画や運営に関する助言を得ながら入念に準備を進め、当日を迎えました。

△学生が手作りで準備した「フードロスかるた」

「大学生といっしょにあそんで世界のもったいないをへらそう!」というテーマで開催された今回のワークショップは、国連SDGs(持続可能な開発目標)の課題の一つにもなっているフードロスの問題について、市内の子どもたちに楽しく学んでもらい、食べ残しの削減を図る目的で行われました。

当日は児童館に集まっていた小学校低学年生25人が参加し、前半は「フードロスかるた」を使ったワークショップが行われました。学生が一から考案・作成したこのかるたは、遊びながらフードロス関連の知識を学べる内容となっており、かるたが1枚読まれるたびに「日本は世界で6番目に食品が捨てられている」「給食の年間の食品ロスは一人当たりおにぎり120個分」といった解説が加えられ、子どもたちは真剣な眼差しで聞き入っていました。

△「〇×ゲーム」の様子

後半は「フードロス〇×ゲーム」が行われ、かるたを通して学んだフードロス関連の問題が再び出題され、学びを深めていきました。

ワークショップ終了後に子どもたちから提出された感想文には「フードロスについて知ることができた」「かるたで遊べて楽しかった」などさまざまコメントが寄せられました。今回プロジェクトリーダーを担当した木村馨一君は「ブレインストーミングを行って意見を出し合い、どうすれば子どもたちの興味をひきながらフードロス問題について伝えられるか、試行錯誤しました。子どもたちの反応は良く予想以上に盛り上がりました。これを機に、普段の食事からフードロスについて意識して過ごしてくれることを期待します」と語りました。


1株式会社セールスフォース・ドットコム…クラウドサービスを全世界で提供するIT企業で、「1-1-1モデル」という従業員の就業時間の1%、株式の1%、製品の1%をコミュニティに還元する社会貢献モデルをもとに、社会貢献活動に力を入れている。今回は久野准教授と同社社員の繋がりをきっかけに、「1-1-1モデル」を知った学生から同社に相談を持ち掛け、企画段階におけるメンターから当日運営までを一緒に実施した。

2フードドライブ...家庭で余っている未開封の食料品を持ち寄り、必要としている個人・団体などに寄付する活動のこと。

<2020年02月06日 10時00分>