笹川スポーツ財団が主催するスポーツ政策学生会議(SPJ)2021が10月23日と24日にオンラインで開催されました。本会議は、大学生による日本のスポーツ政策やスポーツ産業振興策についての研究成果を発表し議論する場として設けられたもので、本学からは経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科の石黒えみ准教授のもとで学ぶゼミナールの3チームが参加し、内2チームが優秀賞と協賛特別賞を受賞しました。

△石黒ゼミ集合写真
優秀賞:石黒ゼミA
研究テーマ:働く世代のノンストレスプロジェクト~創作ダンスを使ったレジリエンス研修「COCO」の提案

△スライドイメージ
Aチームは「レジリエンス」※という言葉に着目し、社会人のストレス問題を緩和することを目的に、創作ダンスを取り入れた社員研修「COCO(ココ)」を提案しました。この研修プログラムの実施によって、社会人が抱えるストレス問題の緩和だけでなくレジリエンスの向上、ダンスの普及・実施向上など、様々な効果への期待が述べられました。
会議への発表にあたっては、独創性や実現性、具体性、社会課題への言及などが評価のポイントとなることから、多くの先行研究を読みながら有効性と実現性を追求したというメンバーたち。ニーズ調査の結果をもとにして、コミュニケーション能力や社会人基礎力の向上が見込める創作ダンスをプログラムに取り入れ、独創性も図りました。
振り返りと今後
チームリーダーを務めた池田さんは、チーム内での役割分担や時間管理の難しさを痛感したといいます。思い悩んだ時、ゼミの仲間や石黒先生から的確なアドバイスや励ましをもらえたことはとても大きな支えになったといいます。石黒先生にチームの強みを示してもらえたことで、研究への姿勢やプランの独創性など意識すべき指針が明確になり、チーム皆が同じ目標に向かって取り組めたことに手ごたえを感じたそうです。
「仮説が成立しなかったり、イメージする先行研究が見つからなかったりなど、思いがけない場面で立ち止まることがありました。それでもゼミの仲間や調査に協力くださった企業関係者の皆様のおかげでより実現性の高い内容に昇華できました」と喜びと感謝を語ってくれました。発表時には数的データの効果的なデザインにこだわったり、快活な発表を心がけたりと、見せ方の工夫にも妥協しなかったAチーム。優秀賞を手に、今後は企業に向けて企画を提案していく予定です。
※ストレスやトラウマなどの困難を跳ね返し、人を将来へと前向きに押し出してくれる力あるいは過程(『現代用語の基礎知識2019』より)
- メンバーのコメント
- ●優秀賞という結果を収めることができてとても嬉しいです。正直、苦しいことが多かったですが、どんなときでも、支えてくれた石黒ゼミのみんながいたから頑張れました。結果だけに満足せず、これまでの過程で得た力を今後に活かしていきたいと思います。(3年・池田麗花)
●お互いに本音でぶつかることができたからこそ、より良い研究をすることができました。(3年・日高侑香)
●SPJを振り返って、本番の発表前はとても緊張していましたが、いざ発表になると緊張が無くなり、堂々と発表することができました。そして、優秀賞をとれたことはとても光栄に思います。一緒に戦ってくれたグループメンバーには感謝の気持ちしかありません。(3年・佐藤拳音)
PwCコンサルティング賞(協賛特別賞):石黒ゼミC
研究テーマ:廃校を活用したスポーツレジャー施設「のびスポ」の提案 ―スポーツの力で地域経済活性化へ―
振り返りと今後

△手書きイメージ

△作成したロゴイメージ
個人と全体の作業バランスを見定めながら、チーム内で徹底した情報共有を意識したというリーダーの重富君。「毎週A,B,Cチームと進捗を発表し、互いに質問やフィードバックを行いました。ゼミ全体として皆がより良い提言を目指し切磋琢磨できたことは貴重な経験です。個人的には、春学期にゼミで実施した「社会調査実習」
※で得た知識と経験がアンケート調査で生かされ、アウトプットの機会となり嬉しく思います」。
※ホスピ学生を対象とした大学生のスポーツ実施率に関するアンケート調査
発表資料を作成するにあたっては、具体的なビジネスプランを示すだけではなく、明確なイメージを伝えるために手書きのイラストを掲載したり、専門用語をわかりやすく解説したり、飽きないスライドづくりに挑戦するなど視覚的アプローチにも工夫を凝らしました。今後は新型コロナウイルス感染症の状況を見つつ、廃校活用の現場に赴いて視察を行い、自ら体験することで事業に対する理解を深めていきます。
- メンバーのコメント
- ●研究するうえで一番重視していた「実現可能性」が評価され受賞につながった点がうれしかった。石黒ゼミの連続受賞記録を更新できたこともよかったと思います。(3年・重富太壱)
●リーダーを筆頭にひとりひとりが責任感を持ち、この発表を成功させようという強い気持ちがあったのがこの賞の受賞に繋がったのではないかと思います。(3年・古室有由)
●メンバーそれぞれの頑張りがこの賞の受賞に繋がったと思っています。メンバー3人には感謝しかありません。(3年・山本真輝)
●目標に向かって高め合えるメンバーと約4カ月間活動できたことは、学生生活において本当に貴重な時間でした。(3年・清水葵)
<2021年11月08日 09時00分>