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行政学

この講義では、政府の仕事を実際に行う行政組織について、特に職業公務員の役割に焦点を当てながら、制度の枠組みと実際の機能を学びます。

教員からの授業紹介

担当教員: 平井 文三

行政学は、いわば「行政組織の経営学」です。行政組織の特徴は、国民がオーナー兼サービス受益者であり、費用は国民の血税であることです。したがって、政治によるコントロールと、組織運営の合理性の適切なバランスが不可欠です。講義では、国・地方を通じた行政の現実、行政組織運営の理論、そして新たな改革の考え方について解説していきます。

授業計画

第1回 行政学とはどのような学問か 第2回 行政組織
第3回 公務員制度 第4回 公務員の労働基本権
第5回 財政・会計制度 第6回 稟議制・大部屋主義・ライン・スタッフ、マトリクス組織
第7回 地方自治(1) 第8回 地方自治(2)
第9回 授業内試験(1)と現代行政についてのフリーディスカッション 第10回 マックス・ウェーバーの官僚制
第11回 科学的管理法 第12回 古典的組織理論
第13回 人間関係論(1) 第14回 人間関係論(2)
第15回 意思決定論 第16回 行政責任・統制論
第17回 行政史・行政学史 第18回 授業内試験(2)と組織理論についてのフリーディスカッション
第19回 エージェンシー理論と予算最大化 第20回 ニュー・パブリック・マネジメント
第21回 ニュー・パブリック・マネジメントに対する経済学的アプローチと経営学的アプローチの違い 第22回 アウトソーシング
第23回 官民パートナーシップ、バウチャー 第24回 業績測定と政策評価
第25回 執行エージェンシーと独立行政法人 第26回 公務員の能力・実績主義人事管理

商法総則・商行為法

この授業では、商法上の制度や商取引の仕組みについて基本的な知識を身に付けるとともに、商法総則・商行為法に関する判例・学説の検討を通じて、法的な思考を養います。

教員からの授業紹介

担当教員: 渋谷 光義

商法は私法の一般法たる民法の特別法であることから、授業では、民法の条文・制度・取引と対比しながら、商法の条文・制度・取引の仕組を分かりやすく説明しています。民法との比較検討や身近な具体例を挙げることを通じて、受講生が企業法としての商法の特質・存在意義・役割を理解することができるように授業を行っています。

授業計画

第1回 ガイダンス 第2回 商法の意義
第3回 商法の特色 第4回 商法の法源・商法の適用順位・商法の適用範囲
第5回 商行為の意義と種類(1)商行為の意義・絶対的商行為 第6回 商行為の意義と種類(2)営業的商行為・附属的商行為
第7回 商人(1)意義・種類 第8回 商人(2)商人資格の得喪
第9回 営業(1)意義・営業所 第10回 営業(2)営業譲渡
第11回 商号(1)商号の意義・選定・登記・譲渡 第12回 商号(3)名板貸
第13回 商業使用人(1)総説・支配人 第14回 商業使用人(2)表見支配人・その他の使用人
第15回 商業登記(1)意義・登記事項 第16回 商業登記(2)商業登記の効力
第17回 商行為に関する通則(1)契約成立に関する規定 第18回 商行為に関する通則(2)債務の履行・債権担保に関する規定
第19回 商行為に関する通則(3)代理・委任に関する規定 第20回 商事売買
第21回 交互計算 第22回 匿名組合
第23回 仲介営業(1)代理商 第24回 仲介営業(2)仲立人
第25回 仲介営業(3)問屋 第26回 屋場営業・倉庫営業

専門演習Ⅰ・Ⅱ(刑法)

当演習は、「お互いを尊重し、高め合うゼミ」を理念としています。そのために刑法総論と刑法各論の主要な問題を素材に、学説や判例をきちんと把握し、相手の主張をきちんと理解した上で、自分の考えを伝えることができるようになることを目標とします。

教員からの授業紹介

担当教員: 山本 高子

2週にわたって最高裁の判例を検討。最高裁がどのような事情を重視したか、判断の傾向や問題点について、グループと全体で議論。秋学期には、ゼミの集大成として、模擬裁判を実施。架空の事例をもとに、弁護士、検察官、裁判官に分かれて、それぞれの主張を述べ、ゼミでの結論を導く。東京地方裁判所で裁判の傍聴も体験。振り込め詐欺の「受け子」の裁判を傍聴し、「受け子」が学生と同世代だったことで、社会にはさまざまな境遇の人がいるという気づきにつながり「自分とは関係ない世界」という意識が変化。法を身近に捉えるいい機会になりました。

授業計画(3年次)

第1回 ガイダンス(顔合わせ、グループ分け) 第2回 プレゼミⅠ:ミニョネット号事件
第3回 プレゼミⅡ:安楽死 第4回 裁判傍聴
第5回 因果関係についての判例をグループで検討する 第6回 因果関係についての判例を全体で検討する
第7回 正当防衛についての判例をグループで検討する 第8回 正当防衛についての判例を全体で検討する
第9回 刑務所参観 第10回 責任能力についての判例をグループで検討する
第11回 責任能力についての判例を全体で検討する 第12回 共謀共同正犯についての判例をグループで検討する
第13回 共謀共同正犯についての判例を全体で検討する 第14回 秋学期の授業についてのガイダンス
第15回 傷害についての判例をグループで検討する 第16回 傷害についての判例を全体で検討する
第17回 窃盗についての判例をグループで検討する 第18回 窃盗についての判例を全体で検討する
第19回 詐欺についての判例をグループで検討する 第20回 詐欺についての判例を全体で検討する
第21回 模擬裁判①公道でのスピードレース 第22回 模擬裁判②助けようと思ったのに
第23回 模擬裁判③娘を助けたいなら 第24回 卒業論文ガイダンス
第25回 卒業論文作成のための図書館ガイダンス、資料収集 第26回 卒業論文プロスペクタス発表・次年度の内容説明

民法(債権総論)

民法の中の債権を取り扱う分野ですが、通常それは二つに分けられており、総論と各論と称されています。ここではその総論が対象となります。民法典では(条文上は)第三編債権となっており、そのうちの第一章総則とされている部分ですが、当然内容的には第二章契約以下の各論部分と強い結びつきを持っています。債務不履行、債務者の一般財産の保全、弁済、多数当事者の債権関係、債権譲渡をポイントに学んでいきます。

教員からの授業紹介

担当教員: 田中 謙一

この授業は、民法典第三編債権第一章総則に規定されたさまざまな法制度を学習します。ただ、それだけでなく、多くの受講生が2年生であることを考慮し、3年生以降の専門演習などで必要となる、発展的な学習方法を身につけることができるよう配慮したいと思います。

授業計画

       
第1回 オリエンテーション 第2回 近代法・現代法における債権の意義
第3回 債権の種類 第4回 債権の効力
第5回 履行請求権・履行の強制 第6回 債務不履行①~債務不履行の意義と三類型~
第7回 債務不履行②~損害賠償の要件Ⅰ:損害の発生~ 第8回 債務不履行③~損害賠償の要件Ⅱ:免責事由~
第9回 債務不履行④~損害賠償の範囲~ 第10回 債務不履行⑤~損害賠償に関する特則~
第11回 債務不履行⑥~不法行為に基づく損害賠償との関係~ 第12回 債権者代位権①~責任財産の保全~
第13回 債権者代位権②~債権者代位権の転用~ 第14回 詐害行為取消権①~詐害行為取消権の要件~
第15回 詐害行為取消権②~詐害行為取消権の効果~ 第16回 第三者による債権侵害
第17回 多数当事者の債権債務関係①~概説~ 第18回 多数当事者の債権債務関係②~連帯債務~
第19回 多数当事者の債権債務関係③~保証債務~ 第20回 債権譲渡①~概説~
第21回 債権譲渡②~第三者に対する対抗要件~ 第22回 債務引受
第23回 弁済・弁済の提供・代物弁済 第24回 受領遅滞
第25回 表見受領権者に対する弁済 第26回 相殺

知的財産法

知的財産法は、財産法の分野として私法の領域に属しながらも、その対象がモノ、いわゆる有体物ではないところに大きな特徴があります。具体的にいえば、著作権、特許や商標といった工業所有権です。これらは、文化ないし産業に大きな関わりをもつため、消費者と権利者である企業間のバランスが問題となり、近時、インターネットや並行輸入なども争点となっています。

教員からの授業紹介

担当教員:上田 廣美

著作物や特許・商標といった知的創作物に権利を与えて保護する法律制度について学びます。小説、漫画、アニメなどの作品、ブランドのマーク、新しい科学技術は、ダイヤの指輪と同じように財産として価値を持つこと、その正しい利用がビジネスに莫大な利益をもたらす仕組みを取り上げていきます。

授業計画

第1回 ガイダンス 第2回 特許とはなにか
第3回 特許情報の調査 第4回 特許出願と特許要件
第5回 従業員の発明 第6回 特許査定までの流れ
第7回 国際特許出願 第8回 実用新案制度
第9回 意匠登録制度 第10回 意匠とデザイン
第11回 商標とは何か 第12回 商標登録制度
第13回 企業経営における商標の効果・価値 第14回 商標調査
第15回 商標の国際登録 第16回 知的財産の活用
第17回 知的財産のライセンス 第18回 知的財産と技術移転
第19回 知的財産権の侵害とその対応 第20回 著作権とは何か
第21回 財産権としての著作権と著作者人格権 第22回 著作隣接権
第23回 二次的著作物 第24回 著作権の制限と私的利用
第25回 著作権と特許権(産業財産権)の違い 第26回 著作権の権利侵害

政治学

「政治」についての基本的な制度やその特徴を説明しています。特に、公務員試験対策や就職試験対策として役に立つよう、内容を編成しています。

教員からの授業紹介

担当教員:藤岡 大助

この授業では、毎回、その時間の授業で学習した範囲について、すぐに小テストを実施しています。学習した内容を、知識として確実に身につけて欲しいからです。内容的には、政治学Ⅰでは、自由民主主義体制の理念・制度および選挙について扱い、政治学Ⅱでは、政党と圧力団体、政府の仕事、官僚制、地方自治、戦争と平和、国連、政治史などを扱います。

授業計画(政治学Ⅰ)

第1回 ガイダンス 第2回 民主主義
第3回 立憲主義 第4回 議院内閣制と大統領制
第5回 日本の政治制度Ⅰ:政権の成立 第6回 日本の政治制度Ⅱ:立法過程
第7回 日本の政治制度Ⅲ:国会審議 第8回 アメリカの政治制度
第9回 各国の政治制度 第10回 選挙
第11回 政党制 第12回  選挙制度
第13回  全範囲テスト    

授業計画(政治学Ⅱ)

第1回 ガイダンス 第2回 政治制度のおさらい
第3回 政党と圧力団体 第4回 政府の仕事
第5回 官僚制 第6回 地方自治の理念と仕事
第7回 地方自治の政治制度 第8回 戦争と平和
第9回 国連 第10回 東西冷戦
第11回 戦後政治史Ⅰ:占領期 第12回 戦後政治史Ⅱ:主権回復以降
第13回 全範囲テスト    

〈2022年5月18日更新〉