令和5年度『亜細亜大学ティーチングアワード』受賞者インタビュー:柏木仁教授
経営学部
2024.09.05

令和5年度『亜細亜大学ティーチングアワード』受賞者インタビュー:柏木仁教授

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亜細亜大学では令和5年度から新たに、全学部生による投票結果をもとに、優れた授業を実施している教員を表彰する『亜細亜大学ティーチングアワード』を創設しました(選考方法など詳細はこちら)。

ここでは受賞者となった3人の教員のうち、経営学部 経営学科の柏木仁教授のインタビューをお届けします。

柏木 仁教授 プロフィール
経営学部 経営学科
専門分野:経営学
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仲間と伸び伸びと成長できる環境をつくるために

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学生中心で展開されるゼミナールの学び
「勉強をやらされている感覚が生まれないよう、学生が積極的に授業に参加し、主体的に活動できる状況をつくること。そしてポジティブな評価や個人的なアドバイスを通して、モチベーションや学びの動機を高めていくこと。『専門演習(ゼミナール)』ではこうした点を授業での工夫として特に大切にしています」

経営学部経営学科の柏木仁教授は、授業で意識するポイントをこのように語ります。3〜4年次の2年間にわたって行われるゼミナールは身近な話題をテーマとしたアイスブレイクからはじまり、毎回の担当学生によるプレゼンテーション、プレゼンテーション後のグループ討論から意見発表まで、学生を中心に展開されます。柏木教授は学生の発表を受けて、自身のビジネスに関する体験談や理論的な補足を伝えながら、学生の考え方を広げ視点を増やしていきます。なお、ゼミ生を決定するゼミナール選考会においても、ゼミ生自ら面接官となって応募者と面接を行い、学生の評価を行います。

柏木教授のゼミナールがテーマとするのは、組織における従業員の行動や、組織と従業員との関係性を科学的に考察する「組織行動論」です。理工学部の電気工学科を卒業して大手電力会社で10年以上勤務していた柏木教授は、JICA(国際協力機構)の海外事業などで培った経験を活かしながら、30代後半に大学院の国際経営学専攻を修了し、修士号(経営学)と博士号(学術)を取得。ゼミナールでは国内外のビジネス現場での豊富な経験についての話を交え、「組織行動論」について理論と実践の両面から理解を促していきます。

「人と組織について幅広い観点から考察する組織行動論の中でも、私が特に大切だと考えるのは、モチベーション・リーダーシップ・キャリアという3つの観点です。またゼミナールでは理論の学修と並行して、社会や組織を理解するための業界・企業研究にも取り組みます。こういった学びは学生のキャリアデザインや就職活動にも同時に活きてくるものです。組織を科学的に考察すること、社会や企業を理解して自身のキャリアを考えることの2つが密接につながる点が、学びの特徴のひとつ。そこで培った力は就職活動だけでなく、もちろん卒業後に企業で働くなかでも存分に発揮されるはずです」
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2年間にわたる論文作成から得られる経験
柏木教授のゼミナールは3年次、4年次と各年で論文作成に取り組むスタイルです。ゼミナールでは3年次の春学期から組織行動論の理論の学修や業界・企業研究をスタートした後、3年次の秋学期から論文作成に向けたテーマ選びを行います。

「良い研究を行うためには、周囲の学生や教員の言葉に合わせるのではなく、何より学生本人が本当に興味のあるテーマに取り組むことが大切です。テーマ選びは学生にとって最初の難関となる作業であり、私も個別のアドバイスを行い、学生の意欲や個性を決して否定することのないように意識して、一緒に面白みがあるテーマ探しに取り組んでいます」

3年次は自身の選んだテーマについて、文献調査に基づき論文を作成。4年次の論文に向けた”序章“とも言えるような土台をつくった後、学生は4年次からアンケート調査やインタビュー調査など、社会調査の実践的な手法を学修します。そして3年次に作成した論文をベースとして、4年次に社会調査を行い、より本格的な論文作成に挑戦します。4年次の1年間で論文を作成するよりも、十分な時間を社会調査に活用できることが、2年間という長期間で論文作成を行うメリットになっています。

「4年次だけでは社会調査を行う時間が十分に取れずに、学生も最後までやり切れなかったという悔いを残して、論文作成を終えてしまうことが少なくありません。論文作成において社会の人々の声に実際に触れること、それらを分析して真実に近づいていくプロセスを経験することがとても重要です。学生たちは多忙な就職活動を終えた後に、4年次の夏期休暇あたりから各自でしっかりと社会調査に取り組んでいきます。近年では従業員の職場内ストレスの発生モデルの構築や、親のキャリアが子供のキャリアに与える影響の考察など、私から見ても興味深いテーマに挑戦し、学術論文としての確かな成果を挙げた学生がいます。組織行動論という分野の特性上、調査対象は社会人の方々が中心になります。そんな社会で活躍する人々と話をすることも、卒業後に向けた重要な成長の機会となっています」      
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安心して学べる環境が主体性を育んでいく
ゼミナールの活動風景を見てみると、何より印象的なのがグループごとに分かれて盛り上がっている学生たちの活気と、学生の発表にとにかくポジティブな褒め言葉を投げかける柏木教授の姿です。ゼミ生からも『良い部分をしっかりと評価してくれるから頑張ろうと思える』『いつも笑顔で和やかな雰囲気で話しやすい』『授業が丁寧でわかりやすく、いつも学生に寄り添ってくれる』といった評価の声が挙がっています。

「私がめざしているのは、良い研究・良い仲間・良い就職という3つの『良い』をゼミナールで達成することです。自分が本当に知りたいテーマに基づいて、時間をかけてしっかりと研究に取り組めること。学生同士がお互いに高め合えるポジティブなチームのような集団をつくりあげること。そして、学んだ成果を活かして、全員が納得できるキャリアを実現することが目標です。『良い仲間』については、ゼミナールに入室する学生たちのモチベーションの高さや、積極的に授業に参加する姿勢にもとても助けられています」

その上で「ゼミナールは学生が安心して何でも話せるような、伸び伸びと課題に取り組める空間にしたい」と柏木教授は語ります。いつも賑やかで、学生からも『学生が主体的に活動できる』『ゼミ生同士が明るくて、積極的に勉強と向き合える』とのコメントが挙がるゼミナールの雰囲気づくりには、どのような意図があるのでしょうか。

「授業の課題やアルバイト、就職活動など、学生は大変なことと向き合う日々を送っています。間違いや失敗をしないようにと気を張ってしまう日常がある一方で、ゼミナールは怖がらずに失敗できる、信頼できる仲間と支え合いながら安心して学べる環境にしたいと思うのです。そのためにも、仲良しだけで固まらないようにグループ討論のメンバーを毎回変えるといった工夫のほか、時にゼミ長や副ゼミ長と話し合いながら、ゼミナール運営にアドバイスをすることもあります。理想とするのは、私がいなくても活動が自律的に進むゼミナールをつくることです。優れたリーダーは『そこにいなくてもチームに好影響を与えられる存在』でもありますから。そのためにも私は学生との適度な距離感も大切にしながら、学生の視野や考え方を広げるアドバイザー的な存在として、あくまで学生の積極性や主体性を存分に伸ばす役割を果たしていきたいと思います」  

<2024年09月05日 10時00分>
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