開設国際関係学部国際関係学科
科目ナンバーIE322
講義コード1ID000800
講義名国際機構と法
担当者名秋月 弘子
開講情報後期 水曜日 4時限 553教室
単位数2
受講可能学部B/E/L/I/C
備考I:選択  実務経験のある教員による授業科目である


科目の趣旨 今日では、国家と同様に国際社会における主要な行為主体として認識される国際機構の重要性を理解させ、国際社会における国際機構の役割、国家と国際機構の関係、国際機構を通しての国際法の発展などを理解させる。カリキュラム体系上では、法学概論→国際法学→紛争解決と国際法、と続く国際法制科目の応用科目である。
授業の内容
 国際機構の目的、組織、権限などに関する理論、および、安全保障、人権・人道、開発などの各分野における国際機構の活動の実態と、それを支える法について学習する。
 それにより、国際機構が国際法理論を修正している現状、および、国際法領域の中の国際機構法という新たな法領域とその特徴、などを理解させる。
科目の到達目標
(理解のレベル)
 本講義を履修することにより、具体的な国際問題に関連する国際法(条約)にはどのようなものがあるのか、その問題に取り組む国際機構にはどのようなものがあるのか、各国はその問題に対して国際法、国際機構を利用してどのように解決しようとしているのか、解決できないとしたら何が問題なのか、を自ら調べ、考え、国際法に照らした一応の判断を出せるようにすることが目標である。
授業方法
 基本的には講義を中心に授業を進めるが、適宜、視聴覚教材を用いたり、答案の書き方を練習したり、課題や時事問題に関する討論も行う。
授業計画
1.講義概要説明 (なぜ国際機構について学ぶのか)

2.国際機構法総論 (国際機構の定義、歴史、国際機構と法)

3.国際連合と法(1) 国際機構の設立、組織構造 (設立基本条約、三部構成)

4.国際連合と法(2) 意思決定、予算 (全会一致、コンセンサス、加重表決、拒否権、決議の法的効果)

5.国際機構と国家の関係 (原加盟国、加盟要件、代表権、権利義務、加盟国の主権と国際機構)

6.国際機構の法主体性 (国際法主体、国内法主体、ベルナドッテ伯爵殺害事件、国際機構の特権免除)

7.国際機構相互の関係 (専門機関、連携協定、地域的機関)

8.安全保障 (国際連盟、戦争の違法化、集団安全保障、集団的自衛権)

9.平和維持・平和構築 (PKOの原則、平和構築委員会、人間の安全保障、武装解除・動員解除・社会復帰)

10.武力紛争の事例と国連の対応 (武力行使容認決議、多国籍軍、人道的介入/保護する責任、先制自衛)

11.国際人権法と国連 (国際人権基準、履行監視制度、人権理事会、普遍的定期的審査(UPR)、人権基盤アプローチ)

   人道・難民援助 (難民条約、難民の国際的保護と法的地位、難民問題の恒久的解決、国内避難民)

12.開発援助(開発援助の形態、持続可能な開発目標 (SDGs)、貸付協定、人間開発)

13.国際機構と国際法の変容 (国際社会の制度化、国際法と国際機構法)
事前・事後学修
 事前にmanabaで課題を出すので、各自で取り組み、授業に臨むこと。

 課題は、成績評価方法・基準の欄に示す通り、30%分の評価の中に含まれる。

 
成績評価方法・基準
 学期末試験70%、課題の提出状況・平常点(積極的な発言・議論への参加の程度)30%に基づいて、総合的に評価する。再試験は行わない。
教科書・指定図書
教科書: 渡部茂己・望月康恵編著 『国際機構論 総合編』 国際書院、2015年。

指定図書:横田洋三編『国際法入門 第2版』有斐閣、2005年。

       横田洋三『改訂版 国際関係法』放送大学教育振興会、2006年。

       大沼保昭『国際法―はじめて学ぶ人のための』東信堂、2005年。

       杉原高嶺『国際法学講義』有斐閣、2008年。

       西井正弘編『図説 国際法』有斐閣、1998年。

       佐藤哲夫『国際組織法』有斐閣、2005年。

参考文献:講義の中で適宜指示する。
履修上の留意点
1.本講義は、「法学概論」、「国際法入門」、「国際人権法」、「紛争解決と国際法」を履修していることを前提として進める。従って、これらの科目を未履修の学生は、法学の基礎知識、および、国際法の基礎を身につけるよう、早急に自習すること。(参考テキスト:横田洋三編『国際法入門 第2版』有斐閣、2005年)。
更新日2020/3/23