先輩留学生の声

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世界で活躍する卒業生(ゴ ティ ホアン チャンさん・ヴ ホアン ラムさん)

ゴ ティ ホアン チャン <Ngo Thi Hoang Trang>さん(左):都市創造学部都市創造学科2023年卒(ベトナム出身)

ヴ ホアン ラム <Vu Hoang Lam>さん(右):経営学部経営学科2023年卒(ベトナム出身)

喫茶店「NINE TEA & COFFEE」を経営(ベトナム・ホーチミン市)
「ASEAN諸国留学生奨学金」第3期奨学生
先輩留学生の声(チャン、ラム)

現在のお仕事について聞かせてください。

ベトナムのホーチミン市内で2024年4月から喫茶店を開業しています。大学卒業後、帰国して2人とも企業に就職しましたが、自分の店を開くという夢を持ち続け、1年間資金を貯めつつビジネスの勉強を続けて、ようやく開店にこぎつけました。提供する飲み物のメニュー、店のロゴやカップのイラスト、インテリアデザインなどは主にチャンが担当し、経理や仕入先の選定、ネット広報などのビジネス面は主にラムが担当しています。ただ、ラムは普段は他の会社にも勤務しているので、実際に店舗での作業を手伝えるのは夜間と週末です。営業時間の大半はアルバイトを9人雇い、シフトを組んで店を回しています。

開店までに苦労したことは何ですか?

最も苦労したのはやはり資金繰りで、2人で同じ夢を持って協力しなかったらこんなに早く実現しなかったと思います。その他にも、考えなければならないことは山ほどありました。場所はどこにする?ターゲットとする客層は?価格設定は?メニューは?お茶やコーヒー豆、フルーツなどの仕入先は?店員の確保は?給与は払えるか?エスプレッソマシンなどはどのように調達するのか?いくらかかるのか?あらゆる知識が不足していました。それらをひとつひとつ書き出し、解決していくのは大変でしたが、夢に一歩ずつ近づいていると思うとやりがいを感じました。自分の貯金は使い果たしましたが、いろいろな人から協力も得ました。今後は仕事で成功して恩を返していきたいです。

お店を始めて良かったと思うときは?

一番うれしいのは、お客様に自分たちの作った飲み物がおいしいと喜んでもらえた時です。お店は朝7時から夜11時まで営業しています。早朝は近所のビジネスマンがコーヒーを買いに寄ってくれますし、夕方から夜には大学生など若者が冷たいものを飲みながらおしゃべりを楽しむ場となってきました。口コミで徐々に客層が広がり、来店者が増えるのが本当にうれしいですね。現在メニューは飲み物だけですが、近々サンドイッチやクッキーなど軽食も出したいですし、将来は店舗数を増やして経営を拡大したいと思っています。2人とも日本語でも接客できるので、日本人ビジネスマンや観光客にも愛されるお店にしていきたいです!また、日本に興味のあるベトナム人高校生や大学生には、自らの留学経験を語り亜細亜大学の紹介もしていきます。

学生時代のことを聞かせてください。

私たちは亜細亜大学のASEAN諸国留学生奨学金選抜試験に合格し、留学生別科入学後に知り合いました。別科卒業後、チャンは都市創造学科へ進学し、ものづくりの楽しさや工夫することの大切さを学びました。ラムは経営学科で、マーケティングや会社経営の基礎を学びました。

大学以外には、多くの自然に恵まれた観光地を訪れ、歴史的建造物やお祭りなどの多様な文化に触れました。地元の人々とのコミュニケーションを通して、新たな考え方を知り視野を広げましたし、美しい自然への感謝や保護の意識も芽生え、自分の人生に大きな影響を受けました。

スーパーやファストフード店でのアルバイト経験も、今の仕事にすごく役立っています。他の従業員と信頼関係を築き、仕事を正確に素早くこなすことの重要性を体験的に学び、大きく成長できました。奨学金を受けながら5年間日本で勉強できたことに、心から感謝しています。

後輩へのアドバイスをお願いします!

学生のうちに自分の好きなことを見つけて、本気でそれに取り組むことをお勧めします。チャンは、高校生の頃からオリジナルのノートやかわいいグッズを作ることに興味があり、大学在学中に優れた日本製品をネットを通してベトナムで販売するビジネスもやっていました。本当に好きなことだから、大変な勉強でも続けることができたと思います。

ラムは、日本で新しい経験を積んで視野を広げること、そして様々な人との交流を大切にしてコミュニケーション能力を磨いてほしいと思います。また、自然と人との繋がりを大切にし、環境保護の意識を持つことも大切だと思っています。

ホーチミンに来た際には、どうぞ私たちのお店で、疲れを癒してください!これからの皆さんの活躍を、大いに期待しています。

日本で活躍する卒業生(チャンミーリンさん)

チャンミーリン<Tran My Linh>さん
フォスター電機株式会社 勤務
亜細亜大学経営学部経営学科
2022年卒(ベトナム出身)
「ASEAN諸国留学生奨学金」第2期奨学生
先輩留学生の声(チャンさん)

現在の会社とお仕事について聞かせてください。

私は東京勤務ですが、ベトナムにある我が社の工場で欧州のお客様用に作っている車載スピーカーの生産管理をしています。また、社内で他部署の方々と十数人のプロジェクトチームをつくり、共同プロジェクトが順調に進むようマネジメントに携わっています。学生時代に取り組んだマネジメントの勉強が役立っています。
新入社員のとき、他の社員と共にベトナムの工場を見学しました。現地スタッフとの会話は英語を使うのですが、細かい部分が通じずにベトナム語で問題解決ができたときは、自分の存在意義を感じ、とても嬉しく思いました。
私の職場には約500人の社員がおり、ほとんどが私より経験豊富なベテラン社員です。そんな先輩方に、マネジメント役として意見を伝えたり指示を出したりするのは大変で、コミュニケーション経験の浅さを感じるときもあります。また通常の業務とは別に、昨年入社した亜大卒ベトナム人の後輩と一緒に社内報を作っています。他部署の方にインタビューをして記事にまとめることで、新しい知識やコミュニティーを広げています。
これからもどんどん経験を積んで、欧州などへも海外研修に行きたいですし、将来的には母国ベトナムと日本とのビジネス発展の架け橋として活躍したいと考えています。
 

学生時代のことを聞かせてください。

私は経営学科で、主に企業マネジメントに興味を持ち勉強しました。日本語とともに中国語を学んだことも、現職で役立っています。亜細亜大学はキャンパス内で国際交流を感じられ、多様な世界観を学べるすばらしい環境が整っていると思います。
大学の勉強以外では、とにかく様々なアルバイトをしました。建設会社で外国人サポートをしたときには、家賃や器物破損、ゴミの出し方などのトラブル解決を経験しました。その他、ファストフード店や歯医者でも働きました。
大学やアルバイトで身につけた日本語力、英語力、コミュニケーション能力が、マネジメントの勉強とともに今とても役立っています。特に「ジャパン・スタディーズ」で勉強したビジネスメールの書き方や敬語の使い方などは印象深かったですね。
 

後輩へのアドバイスをお願いします!

とにかく早めに業界・企業研究を始めることをお勧めします。時間があれば心に余裕が生まれますし、大学の先生や職員の方々、アルバイト先の人たち、友人らとのコミュニケーションの機会が増え、人の話を聴く力や質問力も鍛えられます。
また、早いうちに日本語能力試験N1に合格しておくことと、できれば英語や他の言語能力試験、または簿記などの資格をとっておくこともお勧めします。
私は3年次の年末に学内での業界・企業研究会に参加し、初めて「就活を始めなきゃ!」と気づきました。それから自分で業界を調べ、製造業と商社に絞って数えきれないほどエントリーシートを出し、落ちまくりました。履歴書も20社以上に発送。面接を経て5社に内定をいただきましたが、最終的に第一印象が最も良く、東京で勤務できる現在の会社に就職を決めました。
就活を始めたころは、SPIが難しく、履歴書を送っても不採用通知の連続で、気が滅入ることもありました。そんなときは友達と様々な経験を共有し、悩みを相談し合うことで自分の力を高めることができたと思います。先生や友達を始め、周りの人たちとのコミュニケーションを大切にすることは、自分の成長に繋がります。みなさんのご活躍を心から応援しています!

日本で活躍する卒業生(シャキヤ スワルニマ さん)

シャキヤ スワルニマ <Shakya Swornima> さん
株式会社グローバルトラストネットワークス 勤務
亜細亜大学国際関係学部国際関係学科
2015年卒(ネパール出身)
シャキヤさん

現在の会社とお仕事について聞かせてください。

訪日外国人の生活サポート業務に携わっています。会社の転勤などで、日本語の修得、文化理解などの準備が十分でないまま来日した外国人が快適な生活を送れるよう、住居探しから電気・水道などの利用、ゴミ出しルール、家賃の支払い、病院探しなど、管理会社との間の通訳をしたり、日本の習慣を教えたり。同じセクションのサポートメンバーと協力し合いながら、24時間体制で対応しています。現在、登録者は30万人以上で、毎月約9千件の相談を受けています。
 
日本は外国人が良質のサービスを受けられる国ですが、それでもまだまだ言葉の壁が高く、外国人という理由で入居を断られることもあり、仕事の大変さを感じます。また、お客様によっては日本事情を全く理解しておらず、アパートの賃貸契約書内容の意味を逐一説明しなければならないこともあります。しかしこのような困難を乗り越え、お客様が我々のサポートを喜んでくださること、そしてその結果日本で快適に過ごすことができて「日本に来て良かった」と思ってもらえることが一番嬉しく、やりがいを感じる瞬間です。

学生時代のことを聞かせてください。

初めて来日したときには日本語が全くできないまま、日本の高校に入学しました。1年間は友人もできず苦労しましたが、親切な先生方のご指導で日本語力が徐々に上がり友だちも増え、3年生までには日本語能力試験のN2に合格することができました。
 
国際関係学科では多国籍の友だちができ、異文化間の考え方の違いを知ることができました。この経験から、価値観が違う人とも仲良くできる自信がつきました。学生生活はとても楽しかったです。特に、留学生会主催の国際交流パーティに参加し、ネパール人の仲間と料理を作って振舞い、好評を得たことが印象に残っています。余興では歌も披露しました。また4年生のときには、留学生弁論大会に出場して優勝したことも良い想い出です。
 
こういった行事に積極的に参加したことで、チームワークや人との絆の大切さを身をもって学びました。今の仕事でも、学生時代の経験が大きく活きていると感じます。

後輩へのアドバイスをお願いします!

日本での就職を目指すなら、できれば1年生の時から目標を定め、3年生の早い時期から就活を始めることをお勧めします。また、アルバイトを探すときにも、履歴書に書けるような仕事を選ぶようにしてはどうでしょうか。私はネパール語、ヒンディ語、英語、日本語を使える特技を活かして、今の仕事にも繋がる通訳のアルバイトを、インターンの感覚でやっていました。就活中とくに気をつけたのは、身だしなみ、企業の情報収集、そして言語力を保ち続けるために図書館の視聴覚機材などを使い勉強を続けたことです。
 
それでも就活は大変でした。30社以上にエントリーしたのに面接さえ受けられず、一時は帰国も考えました。しかしそれでも諦めずに活動を続けたから、今の私がいます。困難から逃げる理由を考えるのではなく、前向きに乗り越える方法を考え続ければ、道は開けると思います。私がそうでした。亜細亜大学で学ぶ全ての後輩たちを、心から応援しています!

日本で活躍する卒業生(グエン バン チュン さん)

グエン バン チュン さん
株式会社カナオカ 勤務
亜細亜大学経営学部経営学科
2019年卒(ベトナム出身)
グエン バン チュン さん

現在の会社とお仕事について聞かせてください。

主に、食品包装用フィルムにパン・お菓子などのパッケージの絵柄、写真、文字などを印刷する機械を操作する仕事に従事しています。普段は、機長として10歳以上年の差がある若いベトナム人技能実習生に技術指導をしています。入社3年目ですが、これまで何度か上長のベトナム出張に随行し、現地を案内するなどの仕事も経験し ました。

日々の仕事は大変ですが、食品に関連する仕事なのでコロナ禍でも需要が減ることがなく、業績は右肩上がりです。他の業種では顧客離れに苦労している様子も見ましたので、この仕事を選んで良かったと感謝しています。

また、私のような外国人には、社員の方が日本語能力試験の勉強を指導してくださり、そのレッスンの時間まで勤務時間として扱ってくださるなど、社員教育制度も充実しています。

我が社は、毎年利益の一部を海外の小学校に寄付し、子供たちの教育に役立てています。母国の子供たちへの教育支援の一端を担っていると思うと、とても嬉しく、働き甲斐を感じます。

学生時代のことを聞かせてください。

学生時代は、学部の授業以外の様々な学校行事に、できるだけ参加しました。留学生会のパーティやキャンプ、また武蔵野市主催のファミリープログラムなど、様々な行事をとおして友達が増え、そこから多くのことを学んだ4年間でした。

学業の面で苦労したのは、日本語、特に漢字の修得です。文字を書くことが難しく苦手でしたね。授業以外には、学費と生活費を稼ぐため、スーパーでのアルバイトを懸命にやりました。

日本での就職を強く希望していたので、早い段階から就活に取り組みました。30社以上もエントリーしたのに、なかなか内定を取ることができず焦りました。そんなとき、キャリアセンターは、頼れる心の拠り所でした。落ち込んだ時、苦しいとき、いつも私の背中を押して励ましてくれました。キャリアセンターには他の誰よりも頻繁に通い続けたと自負しています。その甲斐あって、株式会社カナオカをご紹介いただき、縁あって現在に至っています。

学業、イベント参加、アルバイト、就活...。大学時代の様々な経験をとおして、自分から積極的に働きかけることの大切さを学びました。今は職場の技能実習生にも積極的に話しかけ、良好な関係を保っています。

今後は機長として、作業トラブルやミスを減らし業務効率を上げるよう努力したいです。また、他の部門の業務にも携わってみたいと思っています。

後輩へのアドバイスをお願いします!

とにかく日本語力を身に付けて、早期に日本語能力試験のN1に合格しておくことをお勧めします。また、就活では自分の思いどおりにいかないことが多いですが、決してあきらめず活動を続けることが大切です。

みなさん頑張ってください!
〈2024年5月14日更新〉
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